介護業界に進出するベンチャー企業の特徴

ベンチャー企業の中には介護業界に進出している企業も多く存在します。介護業界に新たに進出するベンチャー企業は、訪問介護や通所介護といった従来の介護サービスを一体的に扱ったり、全く新しいサービスを創設したりしているところが少なくありません。

特に、在宅で介護サービスを利用する高齢者が多いエリアにおいては、人手不足やサービスのマンネリ化などの問題の解決のため、介護ビジネスを専門とするベンチャー企業への需要が高まりつつあります。たとえば、ITや飲食、サービスといった分野で利益を上げているベンチャー企業の中には、介護を必要とする高齢者や家族に対して、身体介護だけでなく食事のケータリングをはじめとした生活支援を含めた総合的なサービスを提供しているところが多く見られます。

また、若手の介護士の間で人気のあるベンチャー企業の中には、スタッフの定着率を上げるため、基本給や手当の金額をアップするだけでなく、勤務態度や勤続年数に応じたインセンティブ制度を導入しているところもあります。ベンチャー企業による画期的な介護ビジネスの内容や、サービスの利用者の感想については様々な媒体で紹介されることもあり、様々な立場の人から注目が集まっています。

なお、工業系のベンチャー企業では、ベッド移乗や入浴介助などをサポートする介護ロボットの開発や導入支援といった、実際に介護現場で働く介護士の負担軽減に向けた取り組みも行われており、各地の特別養護老人ホームや介護付有料老人ホームへの普及に期待が集まっています。人材不足など課題の多い介護業界ですが、このような介護ベンチャーの参入により何かしら解決の糸口が見つかるかもしれません。